男性のためのED治療専門クリニック
池袋スカイクリニック » フィナステリド・デュタステリド・ミノキシジル|AGA治療
当院では、開院当初(2009年10月)よりAGA治療を行ってきました。
多くの患者様の診療にあたるとともに、当院の医師およびスタッフも、数年に渡りAGA治療を自ら行っております。池袋スカイクリニックでは、実際に、自分たちが実践し、効果を実感している治療法をご提案します。
最近では、安価な海外製AGA治療薬を使ったインターネット上の広告が見受けられますが、池袋スカイクリニックで扱うAGA治療薬は、全て日本製の医薬品です。海外製医薬品は、裏事情を知っていることもあり、品質や倫理的な問題もあり、皆様にお勧めできません。実際に、自分自身が海外製AGA治療薬で治療をするかと問われれば『ノー』と答えます。私たち自身が使用できないものを、皆様にお勧めすることはできません。
海外製フィナステリドの危険性を参照下さい。
フィナステリドまたはデュタステリドは、ともに、AGA治療の大前提となる薬剤です。基本的には、これ抜きでは治療できません。
両剤とも、テストステロンから、活性の高いジヒドロテストステロン(DHT)に変換する5α 還元酵素を阻害し、テストステロンからDHT への変換を抑制する薬剤です。このジヒドロテストステロンDHTが、抜け毛の原因物質であり、この抑制がAGA治療とお考えください。
AGA男性型脱毛症の治療の基本は、フィナステリドまたはデュタステリドを、どちらかを使用します。
5α 還元酵素には、主に1型と2型(と3型)があります。フィナステリドは2型5α 還元酵素を阻害します。これに対し、デュタステリドは、1型および2型5α 還元酵素を阻害するため、デュタステリドの方が抗AGA効果が強くなります。フィナステリド1mgに対し、デュタステリド0.5mgは、およそ1.6倍、効果が強いとされています。
実際の処方割合は、デュタステリドの処方数が増加しつつあります。
ちなみに、池袋スカイクリニックでは、AGA治療を行っている院長およびスタッフは、一部を除き、その多くは、デュタステリド(ジェネリック ザガーロ)で治療しています。
以下の表と『フィナステリドとは』『デュタステリドとは』『AGA治療薬の選び方Q&A』を参照に、担当医師と相談の上、AGA治療内容を決定して下さい。途中で切り替えることも可能です。
参照:Safety and Tolerability of the Dual 5-Alpha Reductase Inhibitor Dutasteride in the Treatment of Androgenetic Alopecia
Ann Dermatol. 2016 Jul 26;28(4):444–450.
日本皮膚科学会の男性型脱毛症治療ガイドラインでも、ミノキシジル外用液(内服薬ではありません)は、”推奨度A”(強く薦める)とされています。
ミノキシジルとフィナステリドまたはデュタステリドは、作用機序が異なるため、併用することで、相乗効果が期待できます。
内服薬と外用薬のどちらかで悩まれる場合は、フィナステリドかデュタステリドの内服薬で治療を開始して下さい。その理由は、AGA治療の大前提は、ジヒドロテストステロンDHTの抑制にあるためです。
費用的に余裕がある方は、5%ミノキシジル外用薬の併用を考慮下さい。
ミノキシジルの内服薬は、長期使用の安全性に懸念があり、全世界で”認可”されていません。日本皮膚科学会のガイドラインでも、”推奨度D”(行うべきでは無い)となっております。さらに、日本に入ってきているミノキシジル内服薬は、ほぼ全て模造品または偽造品です。
詳しくは、ミノキシジル内服薬の危険性をご参考下さい。
池袋スカイクリニックで扱うミノキシジル外用薬は、5%製剤で、リアップx5ローションのジェネリック医薬品になります。
富士化学工業が製造したもので、主成分はもちろん、その他の成分まで、完全に同一とした、こだわりのミノキシジル外用薬です。
毛乳頭に作用し細胞増殖を促し、また、ヘアサイクルの退行期を短縮します。
フィナステリドまたはデュタステリドによるジヒドロテストステロンDHTのコントロールが重要です。ジヒドロテストステロンDHTを抑制できないため、効果が持続しないとする研究者もいます。特に、服用する事が出来ない理由がないのであれば、フィナステリドかデュタステリドでの治療をお考え下さい。
ミノキシジル外用薬単独での治療性成績は、これら2剤に劣ります。高濃度のミノキシジル5%製剤の方が有効率は高いのですが、それでも3割の方が無効であったとする報告もあります。
日本でも、世界的にも、男性型脱毛症治療薬として認可されているのは、以下になります。
繰り返しになりますが、ミノキシジルの内服薬は、長期服薬にあたりリスクが高いため、全世界でAGA治療薬として認可されていません。
オンライン専門クリニックや美容外科で処方されるフィナステリドやデュタステリドの多くが、海外製の模造品・偽造品です。効果が得られないだけでなく、薬害が生じる可能性も高く、お薦めできません。オンライン専門クリニックや美容外科による、医療トラブルが激増中です。
ご注意下さい。
時間が作れない方や、遠方で来院が難しい方は、テレビ電話によるオンライン診療がおすすめです。
手順としては、
ホームページを一読していただくと、診察がスムーズです。
ご質問があれば、診察時に、担当医師にお尋ね下さい。
池袋スカイクリニックでは、プロペシアまたはフィナステリド(ジェネリック)を28錠単位または140錠単位で処方しております。ザガーロおよびデュタステリドは、包装上の都合より、30錠単位で処方させていただいております。
処方にあたり、初診料、再診料は頂いておりません。患者様は、お薬代のみのご負担となります。
遠隔診療の場合の費用は、
『 お薬代+送料 』
となります。
その他、診察料、調剤料などは必要ございません。ヤマト運輸の宅急便コンパクトで発送致します。ご相談無料。調剤料など、上記以外の費用はかかりません。
お支払い方法は、銀行振込およびクレジットカードによる決済、現金書留に対応しております。
対応しているクレジットは、右記(下記)となります。
15時まで(日曜・祝日は13時まで)に決済確認できた場合は、即日発送いたします。
お急ぎの場合は、カード決済をお勧めいたします。
銀行振込の場合は、銀行の仕様によって、決済完了にお時間がかかる可能性があります。
また、日曜・祝日の場合は、週明けにならないと決済確認できない場合もございます。
ご理解のほど、よろしくお願い申し上げます。
池袋スカイクリニックでは、フィナステリドは富士化学工業、東和薬品のジェネリック(プロペシアのジェネリック)を取り扱っています。また、デュタステリド(ザガーロのジェネリック)は、日進製薬と沢井製薬の2社を取り扱っております。
日新製薬製のデュタステリドは、先発品のザガーロがやや大きなカプセルであったの対し、小さな錠剤に改良されているため、服薬が容易になっています。
フィナステリドは富士化学工業製、デュタステリドZAは、日新製薬製の処方数が多くなっております。
輸入された出処の不明な如何わしい薬剤ではありませんので、安心して治療していただけます。
厚労省で認可された、正規に流通する薬剤で治療しましょう。
現在、ジェネリックを選択する方が95%以上を占めます。国産ジェネリックは良質です。品質に差はありません。
特にご希望がないのであれば、ジェネリックをお勧めいたします。ただし、日本製ジェネリックに限ります。
池袋スカイクリニックでは、院内処方を採用しているため、お待たせすることなく、お薬をお渡し致します。
AGA診療は、全て保険適応外となりますので、保険証の提示は必要ございません。これは、全国どの医療機関でも共通です。
池袋スカイクリニックの、ドクター・事務スタッフはすべて男性です。プライバシーに配慮しております。院内処方を採用しているのも、無用な他者との接触をなくすのが目的です。
患者様の負担低減のため、さまざまな配慮を行っております。
池袋スカイクリニックでは、AGA治療が初めての場合は、まずは、1〜3ヶ月分程度の少量を処方させていただき、副作用の確認をしていただくことをお勧めいたします。副作用の少ない薬剤ではありますが、念のための対応になります。
処方数に制限を設けているわけでは無いため、まとめての処方も可能ですが、副作用確認をしていただくのが無難です。
尚、1〜3ヶ月程度では、発毛効果を実感することは難しいです。
池袋スカイクリニックでは、患者様の希望しない治療やサプリメントの類を強要することは、いっさいございません。説明をさせていただき、納得されて上で初めて、AGA治療薬を処方させていただきます。
「ドクターズ・サプリメント」などと称し、全く医学的に効果の証明されていないサプリメントを、さも効果が有るように謳い、購入を強要する医療機関もございます。実際に、被害報告がございます。ご注意下さい。
当院は、医学的根拠に基づいた治療(Evidece Based Medicine)を心掛けております。「ドクターズ・サプリメント」などと称す類のものの扱いはございません。
池袋スカイクリニック
男性型脱毛症とは、男性における脱毛症の原因として、最もが頻度の高く、その進行に特徴があります。
日本人男性のうち、薄毛を認識している方は1,260万人、 薄毛を気にしている方は約800万人、 育毛剤など薄毛への対処をしたことがある方は650万人、 現在、薄毛に対して何らかの対処をしている方は500万人であると推定されます。
日本人男性(15〜96歳、1,726万人)全体の32%に 男性型脱毛症AGAが認められています。(毛髪の型を分類しHamilton分類の?型から?型までを AGAとした場合です)
診断は、特徴的な脱毛症のパターンから行います。典型例は、比較的、診断は容易です。血液検査などで、特定の項目が陽性になることで診断することはありません。
男性型脱毛症とは、男性における脱毛症の原因として、最もが頻度の高く、その進行に特徴があります。
診断は、特徴的な脱毛症のパターンから行います。典型例は、比較的、診断は容易です。ノーウッド-ハミルトン分類は、最も頻用される男性型脱毛症のパターン進行分類です。
図に示すように、さまざまな脱毛パターンがありますが、左右対称で、前頭部〜後頭部のび慢性の脱毛症を特徴とします。側頭部の頭髪が残存する傾向があるのも特徴です。
血液検査などで、特定の項目が陽性になることで診断することはありません。
参照:The adapted classification of male pattern hair loss improves reliability
Dermatology. 2012;225(2):110-4.
ここで、日本人を対象としたデータがあるのでご紹介します。
フィナステリド1mg/日で治療を受けた日本人男性801人の5年後の有効率は99.4%(軽度の改善以上)と紹介されています。
では、改善が少なかったとしています。
粘り強く治療することが大切です。
参照:
Five-year efficacy of finasteride in 801 Japanese men with androgenetic alopecia
J Dermatol. 2015 Jul;42(7):735-8.
残念ながら、男性型脱毛症は、進行性の病気なため、治療をしなかった場合に、そこで杭止まるといったことはありません。自然回復もありません。
フィナステリドを例を挙げると、現状維持または増毛効果は、98%に達します。AGA治療を行なっていただければ、ほぼ、現状以上の状態を維持または得ることが可能です。発毛効果は、治療開始時期が早い方が高率です。出来るだけ、早い段階での治療をお勧めいたします。
20歳から69歳の男性を対象に、毛髪についての意識調査*が行われた結果、 抜け毛・薄毛を認識している男性の割合は年齢とともに上昇します。
抜け毛・薄毛だと認識している人のうち、 将来の状態を懸念している人の割合は若い世代ほど高いことが示されています。
現在普及しているAGA治療薬は、その高い進行予防効果から、 早めの治療をお勧めします。皆様の脱毛に関するお悩みを、解決します。
ご希望の方は、池袋スカイクリニックでご相談下さい。
最近では、単純に”脱毛が進行している”のではなく、男性型脱毛症患者は、様々な疾患が合併しやすいことが知られています。
特に、男性の心血管疾患との関連が指摘されています。心血管疾患とは、高血圧、心筋梗塞などを指します。さらには、脂質異常症、インスリン抵抗性、肥満症、不妊症、尿管結石などとの関連が指摘されています。前立腺がんのリスクは、非AGA患者と比較し2倍とされ、大腸がんのリスクも軽度上昇することが指摘されています。
前立腺肥大に関しては、一定の見解は得られていません。
フィナステリドなどのAGA治療薬が、これらのリスクを上昇させるわけではありません。また、AGA治療を行うことにより、これらの合併疾患が改善するか否かもはっきりわかっていません。
参照:
(1)Androgenetic alopecia and risk of prostate cancer: a systematic review and meta-analysis
J Am Acad Dermatol. 2013 Jun;68(6):937-43.
(2)Alopecia neoplastica due to metastatic colon adenocarcinoma
Acta Derm Venereol.2007;87(1):93-4.
(3)The association of urolithiasis and androgenetic alopecia
Renal Failure Volume 38, 2016 - Issue 1
(4)Therapeutic hotline. Treatment of androgenic alopecia with finasteride may result in a high grade prostate cancer in patients: fact or fiction?
Dermatol Ther. 2010 Sep-Oct;23(5):544-6.
written by 池袋スカイクリニック
男性型脱毛症は、遺伝的に決まっているケースが多くを占めますが、孤発性に発症する場合もあり、完全に明らかになっているわけではありません。発症を誘発する環境因子の存在もわかってきています。
主な原因は、男性ホルモンに対する過敏性とされ、テストステロンから変換合成されたジヒドロテストステロンがヘアサイクルを短縮させます。
原因は、遺伝因子と、それを修飾する環境因子があります。
男性型脱毛症は、一般的には、常染色体優性遺伝の形式を取ります。日本人の、おおよそ7割の方が脱毛症の遺伝子を持っているともされています。しかし、遺伝的素因がないと考えられる例でも発症するため、さまざまな遺伝子が関与(多因子遺伝)している例もあります。父型だけでなく母型の遺伝子に影響を受け、家族歴がある方は、男性型脱毛症のリスクが高まります。両親のいずれかが男性型脱毛症を有すると、その子はリスクは、通常と比較し、5〜6倍とされています。とは言え、家族歴があると100%発症するわけではなく(浸透度と言います)、その発症には、環境因子が修飾します。
環境因子として、肥満、メタボリックシンドローム、コロナウイルス感染(COVID-19)、喫煙や脂漏性皮膚炎、頭皮環境を清潔に保っていない場合、等が挙げられます。頭皮のミクロ炎症に注目する研究報告もあります。劣悪な頭皮環境が毛包の弱体化を惹起し、脱毛症につながるとするものです。
遺伝的に規定されたアンドロゲン(男性ホルモン)の過剰な反応性が原因です。
AGA男性と非AGA男性と比較すると、男性ホルモンの本体であるテストステロンの絶対値に違いはなく、遊離テストステロンや活性化テストステロン、ジヒドロテストステロンや、テストステロンからジヒドロテストステロンDHTへの変換酵素である5α還元酵素が上昇していることが知られています。
また、先天的に5α還元酵素を欠損している例や完全な男性ホルモン不応症例では、男性型脱毛症の有病率が低いことからも、主な原因は、男性ホルモンに対する反応性と考えられています。
AGAの重要な治療ターゲットがジヒドロテストステロンです。ジヒドロテストステロンは、強固にアンドロゲン受容体に結合し、活性化させます。アンドロゲン受容体が活性化すると、ヘアサイクルにおける成長期が短縮し、いずれ、休止期も延長し、最終的には毛根が死滅します。
フィナステリドやデュタステリドは、ジヒドロテストステロンの産生を抑制いたします。フィナステリドでおよそ6割、デュタステリドでおよそ9割、このジヒドロテストステロンを減少できるとされています。
ミノキシジルは、この系ではありません。ですので、理由がない限り、ミノキシジル単独での治療はお勧めしません。フィナステリドまたはデュタステリドを使用していただき、追加オプションとしてミノキシジル外用を併用します。
頭髪は、毛包と呼ばれる組織より伸びてきます。いわゆる毛根です。一般的に、頭髪は、正常な成長をする場合は、2〜6年程度、成長を続けるとされています(成長期)。成長後、頭髪は、一旦抜け落ち、数ヶ月の休止期を経た後、再び、成長サイクルに入ります。
男性型脱毛症の場合、このヘアサイクルが短縮されています。成長期が短縮されているため、太く、立派な頭髪に成長する前に、退行期に入ってしまいます。そのため、太く、しっかりとした頭髪が減少することでボリュームが低下します。さらに、休止期間が延長します。最終的には、毛包(毛根)自体が消滅します。
ジヒドロテストステロンは、このヘアサイクルを短縮させます。ジヒドロテストステロンの作用を抑制することが、AGA治療には大切です。
脱毛を恐れて、洗髪を避ける方がいらっしゃいますが、これは逆効果です。また、最近では時短のため、簡易的な洗髪で済ませてしまう方がいます。頭皮を清潔に保つことは基本になります。
シャンプーで抜ける髪の毛は、ヘアサイクルでいうところの退行期に入っているもので、残念ながら、脱毛を止めることはできません。頭皮のミクロ炎症(ただれ)は、毛包を弱らせ、脱毛症につながるとの報告もあります。
また、頭皮の衛生環境が悪いと、頭皮内のジヒドロテストステロンDHTの濃度が上昇するとする報告もあります。他にも、紫外線によりミクロ炎症が生じる、極寒や酷暑による影響、脂漏生皮膚炎(フケ痒み)なども、ミクロ炎症の原因になる可能性も指摘されています。つまり、男性型脱毛症AGAが進行しやすいと考えて下さい。
フケや痒みがコントロールできない場合は、脂漏生皮膚炎を生じている可能性があります。原因は、真菌感染症です。程度がひどい場合は、抗真菌薬の外用薬による治療が適応されます。そうでない場合は、抗真菌薬配合シャンプーやリンスが有効です。
ご希望の方は、池袋スカイクリニックでご相談下さい。
written by 池袋スカイクリニック
プロペシア(フィナステリド)は、ザガーロ(デュタステリド)と共に、内服できる治療薬となります。
かつては、脱毛症治療は塗り薬が主でしたが、その効果には限界がありました。プロペシア(フィナステリド)の出現から、AGA治療(男性型脱毛症)は、劇的な治療効果の向上と、治療法の変革をもたらしました。
プロペシアは、日本では、2005年10月11日に承認され、同年12月14日発売された、男性型脱毛症AGAの治療薬です。さらにジェネリック医薬品が認可されて、より、身近なAGA治療薬になっています。フィナステリドは、プロペシアのジェネリック医薬品になります。歴史のあるAGA治療薬のため、実績や安全性のデータの蓄積が豊富です。
日本人を対象としたフィナステリドの長期治療成績のサマリーが報告されています。
3177人を2.5年、801人を5年、さらに、532人を10年におよび追跡調査しています。
その報告では、modified global photographic assessment (MGPA) スコアで、軽度以上の改善を認めた例は、それぞれ、 87.1%、 99.4%、91.5%、現状維持以上の改善を認めた例が、 99.6%、100%、99.1%としています。
40歳未満の若年者例、ノーウッド-ハミルトン分類のⅠ〜Ⅲやより早期の例では、有効率が高かったと報告されています。
ほぼ全例で、男性型脱毛症の進行抑制に成功しています。
5年以上の治療例では90%以上のAGA男性に治療効果を認めています。
5年後と10年後の治療成績を見ると、共に驚異的な有効率ですが、10年後の方が、やや治療成績が悪化しているとも取れます。
池袋スカイクリニックにおいても、5年以上フィナステリドを継続した場合、効果が減弱する例を時々経験します。
この様なケースでは、デュタステリドに変更していただくことで、発毛効果が回復することも経験します。
フィナステリドで2型5α還元酵素を長期に渡り阻害し続けると、1型還元酵素経由でジヒドロテストステロン生成が増加するためです。
デュタステリドによって、1型と2型5α還元酵素を、共にブロックすることで、再び、ジヒドロテストステロンDHTの抑制が可能となります。
ちなみにですが、Post Finasteride Syndromeは認めていないとのことです。
注:研究報告によって治療効果に差を認めます。
参照:
Long-Term (Over 10 Years)Evaluation of Efficacy and Safety of Finasteride in Japanese Men with Androgenetic Alopecia: Summary of Three Investigations
Masayuki Yanagisawa and Akio Sato
Hair Transplant Forum International July 2022, 32 (4) 130-132.
AGA男性型脱毛症が進行してしまった場合、 毛根が死に絶えてしまっている場合、発毛効果は、限られてしまいます。毛根を回復するのは再生医療になり、現時点では、実用化されていません。このため、早期からの服用が奨められています。これは、デュタステリドやミノキシジル外用薬においても同様です。
5年間の継続服用で、服用していない場合と比較し、 統計学的に有意に髪の毛の本数を増加させていますが、 右肩上がりの髪の毛の本数増加は示していません。 “髪の毛の本数“の増加は限られます。治療後半、頭髪の本数が減少しているイメージを持たれるかもしれませんが、治療初期に、休止期にあった毛包が、治療により一斉に活性化し、発毛したのが原因と考えられます。治療が長期にわたると、ヘアーサイクルの各期が平均し、落ち着いてくるため、頭髪の本数も、平均化されていきます。
このデータで示されているのは“髪の毛“の”本数”であり、 “質“が考慮されておりません。フィナステリドは、髪の毛の本数を増加させ、 さらに”髪の毛の質“を改善することにより増毛を示します。
増毛効果は、ヘアサイクルを改善し、“髪の毛の質“、”髪の毛の寿命“を改善するところにあります。
5α-還元酵素を阻害することにより、テストステロン(主要な男性ホルモン)から、 主要なAGA(エージーエー/男性型脱毛症)の原因物質である、DHT(ジヒドロテストステロン;男性ホルモンの1つ)の産生を抑制し、 ヘアサイクルを正常化することにより、脱毛を予防します。
添付文上では、効能・効果は、男性におけるAGA(エージーエー/男性型脱毛症)の”進行遅延”です。97〜98%の方に、AGA(エージーエー/男性型脱毛症)進行抑制を認めます。”進行遅延”となっておりますが、もちろん発毛効果も期待できます。増毛効果は、服用3年で、およそ7〜8割です(前頭部型の場合、やや効果が落ちます)。
注;男性における男性型脱毛症(AGA)のみの適応である。他の脱毛症に対する適応はございません。
注;20歳未満での安全性及び有効性は確立されておりません。
注;女性に対する適応はございません。
池袋スカイクリニックでは、フィナステリド1mg錠を、1日1錠の服用をお奨めしております。0.2mg錠も市販されておりますが、有効性から考えて1mg錠をお勧めしています。
服用時間による効果発現率の差は認められておりません。また、食事によるお薬の吸収の差も認められていません。食事の前後かかわらず、いずれの時間帯でも服用可能です。ご都合の良いタイミングで服薬してください。
注:およそ24時間おきの服薬をお奨めしています。お薬の血中濃度が安定します。
服薬を忘れてしまった場合、半日程度であれば、思い出したときに服用していただいて構いません。
副作用発現頻度は約5.0%です。性欲減退などの性機能に関する副作用が主ですが、 いずれの副作用も、プラセボ群との間に発現頻度の有意差は認められませんでした。稀に、肝機能障害をきたす恐れがありますが、その頻度は、数万人に1人の割合です。
以下の症状を認めた場合、すみやかに服用を中止し、医師または薬剤師にお尋ねください。
肝機能障害:食欲不振、全身倦怠感、皮膚や粘膜が黄色くなる
以上の副作用はすべてを記載したものではありません。
上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。健康診断など、定期的な肝機能の検査をお奨めします。
使用に際しては、必ず医師又は薬剤師にご相談ください。
みなさん、プロペシア(フィナステリド)は、もともと前立腺肥大症の薬剤だったことは、御存知でしょうか?
AGA治療薬として使用される以前より、前立腺肥大症治療薬として使用されています。米国メルク社より、プロスカー(Proscar®)として1992年より市販されています。販売され、すでに、30年近くの使用実績があります(本邦未発剤)。前立腺肥大症治療薬としてフィナステリドを使用する場合、男性型脱毛症治療薬(プロペシアのことです)として使用する場合と比較し、高用量5mg/日を必要とします。
フィナステリドは、前立腺肥大症治療薬として、十分な実績をもっております。長期使用の安全性が確保された後、AGA治療薬として市販されています。
男性型脱毛症AGAには、 1mg/日という少量で効果が期待できます。もちろん、AGAに対する治療実績も十分にあります。長期使用の実績から、副作用、薬剤の相互作用などは明らかになっております。安心して、長期服用できる薬剤です。
written by 池袋スカイクリニック
フィナステリドと比較し、デュタステリドの方が、発毛に優れています。フィナステリド1mgに対し、デュタステリド0.5mgは1.6倍強力とされます。早く発毛効果を得たい場合や、フィナステリドでは効果が得にくいとされていた生え際(M字部位)の効果を得たい場合は、デュタステリドを選択して下さい。
男性型脱毛症AGA治療薬としては、先に、韓国で2009年に承認され、それに遅れて、日本では、2015年9月、承認となっています。先発品ザガーロの発売元のグラクソスミスクライン社の、異常とも思える強気な価格設定のため、あまり普及しませんでしたが、2020年10〜11月にかけて、一斉にジェネリックが市販され、徐々にシェアを拡大しています。
ザガーロ®(デュタステリド)の臨床治験時のデータです。
ノーウッド-ハミルトン分類のⅢ〜Ⅴを対象にしています。比較的、進行したAGA例を対象としています。
そこでは、日本人200例含む917例がフォローされています。
デュタステリド0.01mgでフィナステリド1mgと同程度の発毛効果となります。
デュタステリド0.5mgでは、1.6倍の発毛効果となっています。
本数と太さのデータもあります。
国際共同第Ⅱ/Ⅲ相二重盲検比較試験(ARI114263)より
A randomized, active- and placebo-controlled study of the efficacy and safety of different doses of dutasteride versus placebo and finasteride in the treatment of male subjects with androgenetic alopecia
J Am Acad Dermatol. 2014 Mar;70(3):489-498.e3.
デュタステリド0.5mgによる、およそ1年のAGA治療では、頭頂部では85%、 前頭部では80%の有効率を認めています。フィナステリドの1年後の有効率は60%程度であることを考えると、非常に有効率が高くなっています。ちなみに、市販後調査の結果では、1年後の有効率は67.48%となっています。観察対象や観察方法が異なるため、異なる結果となっています。インターネット上の誇大広告のように、3ヶ月で著名改善は、極めて稀ですが、それでもフィナステリド以上の発毛効果と言えます。
40歳以下の例や軽症例は、治療奏効率が良好ですが、それでも、半年〜1年は必要とお考えください。早期の効果を得たい場合は、ミノキシジル外用薬の併用をお薦めいたします。
AGA治療をするにあたり、環境因子についても考えていかねばなりません。頭皮の環境を改善する、禁煙する、メタボを解消する、バランスの良い食生活を心がける、などです。
また、治療の継続が必須です。断続的な治療は、効果が得られません。
参照:The importance of dual 5a-reductase inhibition in the treatment of male pattern hair loss: Results of a randomized placebo-controlled study of dutasteride versus finasteride
J Am Acad Dermatol 2006;55:1014-23.
デュタステリドは、フィナステリドに比較し、生え際やM字部位の発毛効果に優れます。それは、全般的にデュタステリドの方が、強力な発毛効果を持つからです。
とは言え、生え際やM字部位は、治療に難渋することも多いため、早期の治療が大切です。また、やはり、発毛効果を得るには、時間を要す事もあります。根気強く治療をする必要があります。
付け加えるならば、経済的に余裕があるのであれば、ミノキシジルの外用薬を併用下さい。
フィナステリドを5年以上程度使用していると、効果が減弱する方がいます。
頻度は高くありませんが、時々、相談を受けます。
テストステロンからジヒドロテストステロンへの合成経路は、主に1型および2型5α還元酵素経由になりますが、2型5α還元酵素を長期阻害することで、側副路として、1型α還元酵素経路が発達する可能性が指摘されています。
このような例では、1型と2型5α還元酵素の両方を阻害可能なデュタステリドに変更して頂くことで、発毛効果を取り戻すことが可能です。
フィナステリド1mgによる治療が無効であった、軽症〜中等症の男性型脱毛症AGA例に対する、デュタステリドの有効性を評価した研究報告があります。
この報告によれば、デュタステリド0.5mgに切り替えを行った場合、24週間後(およそ6ヶ月後)の評価では、77.4%の患者が改善を得ています。
(24人中、17人は軽度、6人は中程度、1人は著名改善)脱毛症が進行した例は認められていません。
フィナステリドを継続した群では、85.7%の患者は効果無効、8.6%は男性型脱毛症の進行を認めています。
規模の小さな研究ですが、池袋スカイクリニックでも、この報告と同様な印象を持っています。
デュタステリドの方が効果は強いので、発毛効果重視で治療薬を選択する場合は、デュタステリドをお薦めいたします。
参照:
Effect of dutasteride 0.5 mg/d in men with androgenetic alopecia recalcitrant to finasteride
Int J Dermatol. 2014 Nov;53(11):1351-7.
デュタステリドは、強力なAGA男性型脱毛症治療薬ですが、やはり、薬効には限界があります。発毛効果は、最終的には、毛根の残存数次第というところがあります。残念ながらが、毛根の再生医療は実用化していません。このため、早期からの服用が奨められています。
韓国におけるデュタステリドの5年間の治療成績の報告があります。そこでは、89.9%の例に改善が認められています。現状維持以上の効果であれば、93.9%になります。フィナステリドの項でご紹介した研究報告より効果が落ちていると思われるかもしれませんが、評価法が異なっているため、直接の比較は難しいです。また、デュタステリドを選択される方の方が、AGAが重症な場合が多いのも、影響があると思います。
治療の奏功率を上昇させるには、
が大切です。
参照:Long-term efficacy and safety of dutasteride in Korean men with androgenetic alopecia: 5-year follow-up data exhibiting clinical improvement with sustained efficacy
J Dermatol. 2024 May;51(5):684-690.
AGA治療は、頭髪にとっての悪玉ホルモンと言えるジヒドロテストステロンを、如何に抑制できるかが、ポイントとなります。5α還元酵素を阻害することで、テストステロンからジヒドロテストステロンの生合成を抑制しますが、この阻害率が、発毛効果の差になります。
フィナステリドが、主に2型5α還元酵素を阻害するのに対し、デュタステリドは、1型と2型、両方の5α還元酵素を強力にダブルブロックします。デュタステリドは、フィナステリドに比べ、2型5α還元酵素を3倍、1型5α還元酵素を100倍阻害します。毛包は、2型α還元酵素が優位ですが、1型5α還元酵素も存在します。デュタステリドは、2型α還元酵素を阻害するだけでなく、1型α還元酵素をも強力に阻害するため、フィナステリド以上の発毛効果を発揮します。
フィナステリド5mgよりも、デュタステリドの常用量である0.5mgの方が発毛効果が高いとされます。
注:フィナステリドの常用量は1mg/日です。
フィナステリドが、もともと前立腺肥大症の薬剤だったことは、別項で記載しておりますが、 デュタステリドもまた、前立腺肥大症治療薬でもあります。フィナステリドとデュタステリドと成分名が似ていることからも判断できるように、 5α還元酵素阻害剤に分類される同系統の薬剤です。つまり、前立腺肥大症にも男性型脱毛症AGAにも、同様に有効です。
デュタステリドは、グラクソ・ウェルカム社(現グラクソ・スミスクライン(GSK)社)が開発し、米国では2001年、日本では2009年に、前立腺肥大症治療薬として承認、アボルブ®として流通しています。
アボルブ®を服用していた患者様に、発毛が認められていたことは、 臨床医には広く知られておりました。
アボルブ®とザガーロ®は、同じメーカーが市販する、 同成分(デュタステリド)で同用量の薬剤です。適応症が異なるため、製品名が異なるとお考えください。前立腺肥大症に使用する保険診療の薬剤と、男性型脱毛症治療に使用する自由診療の薬剤と、区別する為と思われます。
つまり、どちらを服用しても、男性型脱毛症にも、前立腺肥大症にも効果があります。ただし、例えばですが、アボルブ®を男性型脱毛症治療に用いた場合に薬害が生じた時、医薬品副作用被害救済制度が適応されない可能性があります。
現在、ザガーロ®もアボルブ®も、ジェネリック医薬品が認可されています。
ジェネリック医薬品は、成分名が名称となるため、ともに、『デュタステリド』になってしまい、区別がつきません。その区別をするために、先発品の頭文字をとって、デュタステリドZA(ザガーロの頭文字)とデュタステリドAV(アボルブの頭文字)となっています。
男性型脱毛症用はデュタステリドZAとなり自由診療(保険外診療)、前立腺肥大症用はデュタステリドAVとし保険診療の薬とし区別しています。
繰り返しになりますが、名称と適応疾患が異なりますが、当然、主成分も同じですが、容量も同じ薬剤です。デュタステリドAVを服用しても同様の発毛効果を得ることが可能です。逆に、デュタステリドZAを服薬しても抗前立腺肥大症効果を得ることが可能です。
同じ薬ですので、どちらを使用しても構わないと言えば構わないのですが、前立腺肥大症用であるデュタステリドAVを、男性型脱毛症に使用する場合は、適応外使用となります。やはり、万が一薬害が生じた場合、医薬品副作用被害救済制度が適応されません。
注意:20歳未満を対象とした臨床試験は実施していない。20歳未満例における安全性及び有効性は確立していない。そのため、池袋スカイクリニックでは、20歳未満例に対して、ザガーロとデュタステリドの処方は行っておりません。
フィナステリドの添付文では、男性におけるAGA男性型脱毛症)の”進行遅延”が、効能効果となっています。表現に微妙な差はありますが、あまり気にする必要はありません。
ちなみにですが、わざわざ”男性における”となっているのは、女性においても男性型脱毛症があるからです。
池袋スカイクリニックでは、デュタステリド0.5mg錠を、1日1錠の服用をお奨めしております。0.1mg錠も市販されておりますが、論文等で報告されるのは、ほぼ0.5mgで、0.1mgのデータが不足しています。有効性を考えても0.5mg錠をお勧めしています。
服用のタイミングによる発毛効果の違いは認められておりません。
添付文書では、
となっておりますが、治療効果は、重症度に関係します。効果判定を6ヶ月で区切る必要はありません。実際に、1〜2年継続していただき、初めて効果が得られるケースもあります。
written by 池袋スカイクリニック
日本においても、世界においても、正式に、AGA治療薬として認可されているのは、以下3剤になります。
ミノキシジルの内服薬は、全世界的に承認されていません。
ご注意下さい。
ミノキシジル内服薬の解説はこちら → ミノキシジル内服薬のリスク
2015年2月に、国内でジェネリック医薬品であるフィナステリドが承認されています。さらに、2020年10〜11月にかけて、ザガーロのジェネリックであるデュタステリドが一斉に承認市販されています。以後、現在では、そのAGA治療の主役は、ジェネリックであるフィナステリドとデュタステリドに移っています。
さらには、ミノキシジル外用薬もジェネリックが認可されています。(先発品はリアップ®)
こだわりがないのであれば、日本製ジェネリックで良いと思います。池袋スカイクリニックでは、AGA治療をされている方の9割程度がジェネリックを選択しています。
注:海外製ジェネリックは、品質が悪く、効果が出ないばかりか、薬害が生じる可能性があります。
特に、お体に問題がある訳でなく、内服治療に抵抗がない方は、まず、フィナステリドかデュタステリドの、どちらかを選択して下さい。
AGA治療には、ジヒドロテストステロンDHTの抑制が、何よりも重要です。
強力に治療したい方はデュタステリドを、副作用を抑えたい、コストを抑えたい方はフィナステリドを選んで下さい。基本的には、両者を併用することはありません。より、しっかり治療したい場合は、ミノキシジルの外用薬を併用して下さい。
詳細は、受診時に、池袋スカイクリニック担当医師にご相談ください。
一刻も早く発毛効果を得たいのであれば、治療を強化する必要があります。
現状であれば、デュタステリドの服薬に加え、ミノキシジル外用を併用する事が、ベストの治療となります。
フィナステリドとデュタステリドによるAGA治療およそ1年後の効果を比較すると、フィナステリドがおよそ6割の方に発毛効果が認められているのに対し、デュタステリドは、およそ8割の方に効果が認められています。
発毛効果が高いのはデュタステリドになります。フィナステリド1mgと比較した場合、デュタステリドは、1.6倍発毛効果が高いとされています。進行例、治療開始が遅れてしまった例では、デュタステリドが良いと思われます。
費用に余裕がある場合は、ミノキシジル外用薬の併用をお薦めいたします。
デュタステリドが市販される以前は、フィナステリドにおる治療を行っていたのですが、どうにも、治療に難渋することもありました。デュタステリドでも、期待通り改善できない場合もありますが、やはり、発毛効果の高いデュタステリドが効果的です。
可能であれば、ミノキシジル外用薬を併用下さい。
M字部位の脱毛症は、比較的、重症度が高い脱毛症で、治療効果を得るにも、時間を要します。
しばしば、副作用として、性欲減退を中心に、男性機能障害が指摘されます。
副作用に関しては、フィナステリドとデュタステリドで、差は無かったとする報告もあります。プラセボ(偽薬)と差が無かったとする報告さえあります。いずれにしても、軽微なことが多く、大きな問題にならない事がほとんどです。
作用機序を考えると、デュタステリドの方が、男性機能に対する影響は大きくなってもおかしくありません。副作用はフィナステリドの方が少ない可能性があります。副作用を心配される場合は、特に男性機能障害を心配される方は、フィナステリドを選択して下さい。
先に市販された影響もあり、フィナステリドの方がコスト負担が少なくなっています。
先発品のザガーロ®の価格設定が、グラクソスミスクラインが、とんでもない設定をしたことも影響あります。
ジェネリック医薬品が中心になり、価格が”こなれて”来ていますが、フィナステリドの方が、ご負担は少なくなります。
もちろん、デュタステリドの方が、効果が高いので、予防的な使用であっても、デュタステリドの方が確実です。しかし、フィナステリドでも、98%程度の進行予防効果があります。
考え方次第になりますが、いつ発症し、進行するか分からないため、経済的な負担を考え、フィナステリドでも良いかと思います。
脱毛が進行した場合、デュタステリドに切り替えていただく、または、ミノキシジル外用を併用するなど、治療を強化していただければ良いと思われます。
治療経過によりますが、フィナステリドの脱毛症進行予防効果は98%に及びます。そのため、現状維持で考えるなら、フィナステリドで良いかもしれません。
中には、デュタステリドとミノキシジル外用薬で強力に治療を開始し、発毛を得た後に、維持療法としてフィナステリドに変更する方もいます。
フィナステリドとデュタステリドは、男性型脱毛症の中心的治療薬です。ともに、5α還元酵素阻害剤に分類され、これを阻害することで、テストステロンから、より強力な脱毛ホルモンであるジヒドロテストステロンDHTの産生を抑制します。特に頭皮においては、”2型”5α還元酵素が優位に発現しており、これを抑制することが肝要となります。
デュタステリドは、フィナステリドに比較し、”2型”5α還元酵素を3倍、”1型”5α還元酵素を100倍抑制します。デュタステリド0.5mgは、仮にフィナステリド”5mg”と比較しても、ジヒドロテストステロンの抑制率が高いです。つまり、デュタステリドの方が発毛効果が高いです。デュタステリド0.5mgは、フィナステリド1mgと比較した場合、発毛効果は1.6倍高いとされています。
* 注:フィナステリドは、AGA治療薬としては1mg/日になります。
参照:The importance of dual 5a-reductase inhibition in the treatment of male pattern hair loss: Results of a randomized placebo-controlled study of dutasteride versus finasteride
J Am Acad Dermatol 2006;55:1014-23.
24週間の観察期間後の『発毛数』は、対象であるプロペシア1mgは56.5本/2.54cmであったのに対し、 ザガーロ0.5mgは89.6本/直径2.54cmの発毛を認め、対象群を完全に凌駕するものとなっております。
本数同様に、『太さ』に関しても良好な試験結果が得られております。本数を増やす、抜けにくく、太く立派に育てることが、増毛に繋がっているといえます。
注:前頭部に対しては、やや効果が落ちます。
早期に効果を期待したいのであればデュタステリドを選択して下さい。1年後の有効率は、フィナステリドでおよそ60%、デュタステリドで80%とされています。ただ、進行例は、より時間を要します。
インターネット広告などでは、3ヶ月で著名改善などとの記載も見受けますが、3ヶ月で効果を得られる例は、ごく僅かです。多くの場合は、1〜1年半程度は、治療が必要と考えて下さい。最低でも6ヶ月程度は継続して下さい。効果がないと感じる場合は治療を強化して下さい。
デュタステリドの方が強力なため、早期の発毛効果を期待できます。早めの治療が肝要です。
効果発現までの期間は毛根のダメージ度合いによります。また、部位によって、脱毛症の重症度は異なり、混在していることがほとんどです。
一般的には、突然、毛包(毛根)が消滅するのではなく、その兆候、つまりは、頭髪が細くなっていくこと(成長期の短縮)が観察されます。さらに、男性型脱毛症の場合、ヘアサイクルの休止期が延長しています。延長した休止期は、その回復に数年を要す場合があります。
正常な頭皮であれば、成長期と休止期の毛包の割合は、およそ12:1とされていますが、男性型脱毛症の患者の場合は、休止期の毛包の割合が高くなります。
休止期の毛包の割合が高い例ほど(進行例ほど)、効果を得るのに時間を要します。
効果が得られないと感じる場合は、毛包が、いまだ休止期より脱していない、または、毛包が死滅しているか否かになります。
外見上の鑑別は、正直難しいです。毛穴が消失している部位は、毛包が死滅している可能性が高くなりますが、絶対ではありません。逆に、毛穴が残っている部位は、毛包が生き残っている可能性があります。
休止期は、長い場合は、数年に及ぶ場合もあるため、例えばですが、治療開始してから3年程度経過してからやっと効果が得られる場合もあります。
上述いたように、休止期が(頭髪がなくなっている)が多い例では、治療効果を得るのに時間を要します。
フィナステリドで5年以上治療されていた場合に、全員ではありませんが、効果が減弱する例を経験します。
これは、2型5α還元酵素を長期に阻害することによる弊害です。2型5α還元酵素経路を阻害することで1型5α還元酵素経路が発達し、抑制していたはずのジヒドロテストステロンの生合成が増加する事が原因です。
この場合は、1型と2型5α還元酵素の両方を阻害可能なデュタステリドに変更して下さい。
発毛効果が回復します。
デュタステリドの効果が減弱している場合は、ミノキシジル外用薬を併用して下さい。
遺伝的な影響が強い方は、効果が得にくい、減弱する場合があります。
また、男性型脱毛症ではなく、加齢性変化による脱毛症が原因である場合は、デュタステリドの効果が減少します。
この場合、男性型脱毛症の要素が少なくなるわけですが、全く関与していない事はないため、可能であれば、デュタステリドも継続して下さい。
男性型脱毛症は、進行性の疾患のため、治療を中断すると、徐々に、治療をしていない状態に戻って行きます。リバウンドして、より脱毛症が進行するといったことはないと考えられていますが、治療時より、年齢を重ねている場合は、年齢相応の脱毛症の進行が加わるため、より進行してしまったと感じることもあると思います。
極論をするならば、男性型脱毛症は、生死に関わる疾患ではないため、治療の中断に関しては、ご自身で判断していただくしかないです。
ミノキシジルは、フィナステリドやデュタステリドとは異なった機序で発毛を促すため、併用することで、よりいっそうの発毛効果を期待できます。
ミノキシジルは、基本的には、頭皮の血流改善剤に位置づけられますが、それ以外にも、血管内皮成長因子VEGFやプロスタグランディンを増加させ、毛根の成長を促します。
ヘアサイクルで言うところの、成長期を延長させ、休止期を短縮させます。
ただし、ミノキシジル外用液単独での治療効果は、フィナステリドやデュタステリドの方が上回っています。フィナステリドあるいはデュタステリドで、思うように発毛効果が得られず、ミノキシジル外用液を追加することで発毛が得られた例も経験しています。費用が許すのであれば、併用することをお薦め致します。
日本皮膚科学会のAGA治療ガイドラインでも、”推奨度A(強く奨める)”となっています。
注:ミノキシジル内服薬は、”推奨度D(行うべきではない)”に位置づけられています。
written by 池袋スカイクリニック
もし、上記の内容などの説明を受けていないなら、処方を受けた医療機関に確認をしてみて下さい。安価な海外製ジェネリックを扱う医療機関が増加しており、また、それらは、模造品あるいは偽造品の可能性もあります。
パッケージに『日本語記載が無い』場合は、国内正規品ではありません。海外製の場合、製薬メーカー名の表記がなければ、偽造薬か模造薬である可能性が高いです。日本は薬の輸入に関しては規制が甘く、医師が申請すれば、多くの医薬品を輸入することが出来ます。そのため、偽造薬大国と揶揄されています。
注:輸入確認証(旧薬監証明)は、輸入申請に対して発行されるもので、品質を証明していません。輸入確認証をもって、”厚生労働省認可の正規薬”と広告も場合もあります。
ご注意ください。
しばしば、ニュースでも取り上げられますが、美容外科でのトラブルが増加しています。その原因の一つが、海外製の安価な模造・偽造医薬品の使用による薬害です。例えば、ヒアルロン酸注射やボトックス注射などのトラブルは、安価な海外製の模造・偽造医薬品が原因のことがあります。AGA治療薬でも、同様の事例が増加しています。
美容外科などで使用する海外製ジェネリックは、ほとんどの場合は、いわゆる真っ当な製薬会社の医薬品ではありません。正規に流通する薬剤は、厳格に管理されているため、一医療機関向けに輸出することは、まず、ありません。
このような薬剤の多くは、テロリストやマフィアなどの、いわゆる”反社”が資金を得るために製造市販している場合もあり、倫理的にも注意が必要です。もし、薬の副作用(薬害)が生じた場合、 医薬品副作用被害救済制度 も適用されません。
日本は他の先進国と異なり、医師による医薬品の輸入が規制されていません。それが偽造品であってもです。医師のモラルに任せられています。
輸入薬の場合は、模造品・偽物であることも多いので、注意が必要です。発毛効果を得るには長期の服用が必要な薬剤です。AGA治療には時間がかかります。そのため、低品質の輸入フィナステリドで発毛効果が得られなかった場合でも、それに気がつくのに時間を要します。
正規に流通している薬剤ではないため、品質の保証が無く、また、副作用が生じる危険性もあります。
インターネット広告などで見受けられる、美容外科やオンライン専門クリニックの広告の多くは、海外製フィナステリドまたはデュタステリドの処方を行っています。
海外製が全て悪いわけでは無いのですが、日本に輸入されるフィナステリド、あるいはデュタステリドは、模造品・偽造品が多いです。
発毛効果が得られないものや、含有製分量が少なく、効果が弱いものもあります。正規品を使っていれば、もっと効果を得られていたと考えられる場合もあります。効果の乏しい海外製ジェネリックで治療して、後に後悔するのであれば、安心できる日本製ジェネリックで治療して下さい。
しばしば、ミノキシジルの内服薬(ミノタブなど)を処方している医療機関を見受けますが、日本未承認医薬品ですので、全て海外製医薬品になります。場合によっては、模造品または偽造品のこともあります。そもそも、先に述べたように、ミノキシジルの内服薬は、世界中の全ての国において、AGA治療薬として認可されていません。
高血圧治療薬として一部の国で承認されていますが、古典的な薬剤で、現在、ほぼ使用されていません。使用されない理由は、長期使用に伴う危険性があるからです。長期に使用する事で、心臓肥大や、心拍数や心拍出量の増加から来る心臓の疲弊を招き、心臓疾患を誘発する可能性があります。将来、重大な健康被害を招く可能性があります。そのため、本来の適応である高血圧においても、ほとんど使用されなくなっています。
つまり、安易にAGA治療に転用すべき薬剤ではありません。
詳しくは、ミノキシジル内服薬の危険性をご参考下さい。
といったことは、よくある話です。
海外製医薬品は、日本語による表記が無いことがほとんどのため、一見で区別がつくことがほとんどですが、判断が難しいこともあります。
クリニックのオリジナルパッケージのものは、通常は、わざわざ、コストをかけて、新たにパッケージングする必要は無いため、何らかの理由があると推測できますが、それだけでは正規医薬品の判断ができません。
■ 日本皮膚科学会AGA治療ガイドライン推奨???
■ 厚生労働省認可デュタステリドZAを推奨しつつ、全世界で認可されていないミノキシジル内服薬を併用???
日本皮膚科学会では、男性型脱毛症治療ガイドラインを作成しています。そこでは、フィナステリドやデュタステリドの内服治療は、推奨度A(強く薦める)とされています。これを引用する美容外科やオンライン専門クリニックのネット広告を見ますが、その殆どで、ミノキシジル内服薬の併用を推奨もしています。男性型脱毛症AGA治療ガイドラインでは、ミノキシジルの内服治療は推奨度D(行うべきではない)となっています。世界的にミノキシジル内服薬はAGA治療薬として認可されていません。
最近、美容外科などによる、誇大なインターネット広告が目につきます。
例えばですが、
ですが、はっきり申しますと、3ヶ月で著名な発毛効果を得られることは、どちらかというと稀なケースです。AGA男性の場合は、実際には、より時間が必要です。治療に必要な期間は、患者様によって異なるため、このように断定したり、強調することは、医療広告ガイドラインに反します。
さらに、医療広告ガイドラインでは、
などの記述はできません。
このような記載がある広告は、ガイドラインに違反している広告になります。
という記載も、実は禁止されています。”当然のこと”を、広告することは、禁止されています。正しく広告を判断する必要があります。
注:ホームページは広告に当たりません。
と言った表現も多数あります。
おそらくは、フィナステリドの添付文書上の効能が、『男性型脱毛症の進行抑制』となっていることを理由としていると推測されます。しかし、実際のところ、境界線は無く、連続したものです。フィナステリドでも発毛効果は得られます。逆に、ミノキシジルの効果は6ヶ月〜1年後が最大と言われています。結局は、効果が得られるか否かは、毛根細胞が、どの程度、残存しているかによると考えます。
極端なキャンペーン価格を実施している医療機関があります。
よく考えていただきたいのですが、それで、成り立つ”卸値”だからこその、キャンペーンだとも言えます。当然、海外製の安価な医薬品だからこそできるキャンペーンです。海外製医薬品で、薬害が生じた場合、医薬品副作用被害救済制度は適応されません。
最近、自由診療におけるトラブル(特に美容外科系)が激増しています。計画倒産する美容外科も増加しています。
そもそもキャンペーン価格を広告することを自体、医療広告ガイドラインに抵触します。
オンライン専門クリニックは、オンライン上ですべての診療が完結する事の利便性を強調しています。一般外来診療を行っていないところもあり、毎回毎回、担当医師が異なり、その都度、説明も異なるといった話もよく聞きます。
担当医師の指名はできません
と、堂々と記載しているクリニックもあります。
このような場合は、臨時のバイト医師が担当していることが多く、専門性も経験もありません。そもそも、医師の診察なく、事務員や看護師からの説明のみで、処方を行う医療機関もあります。
written by 池袋スカイクリニック
池袋スカイクリニックでは、ミノキシジル内服薬の取り扱いはございません。その理由は、長期の安全性が見込めないからです。副作用の懸念から、世界中のどこの国も、AGA治療薬として内服薬は認可しておりません。承認されているのはミノキシジル外用薬のみです。
もし、上記リストが当てはまる場合は、処方を受けた医療機関に、ご確認ください。説明受け、皆様の理解を得た上での処方に関しては、何も言うことがありません。しかし、説明を聞いていないのなら、話は別になります。
AGA治療だけではありませんが、医療行為にはインフォームドコンセントが必要です。医療法第1条の4第2項では、『医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療の担い手は、医療を提供するに当たり、適切な説明を行い、医療を受ける者の理解を得るよう努めなければならない』
とも記載されています。詳細な説明無く”ミノキシジルの内服”を薦めら得た場合は、即決するのでは無く、立ち止まって、良く考えた上で決定してください。
このような潜在的なリスクに対応するため、ミノキシジルの内服をどうしても行わないといけない場合は、心拍数をコントロールする薬剤(β受容体遮断薬など)と、むくみを取る利尿薬を併用することが必要とされています。
ミノキシジルの内服は、循環器系に負担を強いる薬剤です。いずれの副作用も、将来の心臓疾患につながる可能性があります。仮に、1〜2年で副作用が生じなくとも、長期に使用することで、大きな問題に変化する可能性があります。
ミノキシジルの一般的な短期的な副作用で、最も頻度の高いものは、体毛の増加です。その他には、低血圧、頻脈、心のう液貯留、四肢浮腫、心室性期外収縮、心電図変化(頻脈、T波の変化)などが指摘されています。
日本皮膚科学会AGA治療ガイドラインでは、”推奨度D(行うべきではない)”となっています。
参照:
Minoxidil: a review of its pharmacological properties and therapeutic use
Drugs.1981 Oct;22(4):257-78.
ミノキシジル1mgを内服すると、心拍数が、約5%上昇するとする報告があります。しばしば、頻脈発作は無かったとする研究報告がありますが、自覚できるような頻脈発作は、当然、生じてはならない副作用です。ここで問題にしているのは、”平均した心拍数の増加”です。
内科医や循環器専門医は、心拍数の増加を来す薬剤を嫌います。その理由は、『心拍数の増加=心臓の疲弊につながる』からです。心不全診療において、心拍数のコントロールは、最重要課題です。心臓をゆっくり動かし、エネルギー消費を抑えることが予後改善につながります。同様に、高血圧治療においても、脈拍を増加させる降圧薬は、長期予後を悪化させる懸念から、使用が避けられています。ミノキシジルの内服薬が、これに当たります。
一般的に、1日あたり10万回の心拍数があるとされます。5%で5,000回です。365日で1,825,000回、5年で9,125,000回になります。この心拍数の増加が、将来の心疾患の可能性を高めるほか、生命予後を短縮させる可能性があります。
ネットクリニックや、美容外科、インターネット通販で、AGA治療薬として処方または市販されているミノキシジル内服薬、俗に言う”ミノタブ”は、全て、海外および日本国内でAGA治療薬として認可されているものではありません。ミノキシジル内服薬は、本邦未承認ですので、厚生労働省が認可したものは、存在しません。ほぼ全てが、海外製の、しかもコストを優先したジェネリック医薬品となります。
『そもそも、全世界で承認されていないAGA治療薬としてのミノキシジル内服薬を、何処の誰が製造するのでしょうか?』
日本は、規制が緩いため、インドや中国で製造された偽造医薬品であっても、合法的に輸入することができます。正規品に見せかけた模造品・偽造品である場合もあります。医師であっても区別することが出来無い場合もあります。輸入ブローカーを信じるしか無いのですが、どうにも信用できないケースも多々あります。それを分かっていて海外製医薬品を処方する医療機関もあります。逆に、まとまった量の正規医薬品を輸入するには、厚生労働省の製造承認など認可が必要なため、難しいかもしれません。
海外製医薬品の見分け方は、多くの場合、比較的簡単です。
医師個人が自分の所属する医療機関で処方するために個人輸入したミノキシジルは、もし、薬害が生じた場合であっても、医薬品副作用被害救済制度が適応されません。
処方にあたり、問診票や処方承諾書の片隅に、”注意書き”があるかもしれません。このような場合は、処方にあたり、内容を理解したことになり、処方を受けた医療機関に責任を問うことができません。
きちんと説明を受け、インフォームドコンセント(説明と同意)が得られているならばまだしも、海外製医薬品は非正規品であること、医薬品副作用被害救済制度が適応されないことを、説明されていないケースも多数見受けます。
全世界でAGA治療薬として認可されていないミノキシジル内服薬になるため、どのような製薬会社が製造しているか、不安を覚える方もいると思います。実際に、このような経緯で製造された薬剤は、品質の問題を抱えることが多く、表記通りの成分量が含まれていないために、発毛効果がなかったり、不純物などのために薬害が生じるリスクが高くなります。
安心安全のために、正規の医薬品でAGA治療を行なって下さい。
日本で正規に流通する薬剤は、厚生労働省の承認を得るため、日本語で薬の説明書きがあります。
一眼見て、何の薬かわかるように、薬剤名を日本語で記載する必要があります。これが無いと認可されません。
コストをかけて、わざわざパッケージを作る必要はありません。ブランド化する意味合いもあるでしょうが、製造元を隠すためとも受け取れます。
全世界で未承認です。認可されているのはミノキシジル『外用薬』になります。
ミノキシジルは、もともとは降圧薬でしたがは、長期予後を悪化させる(余命を短縮させる)ため、最近では、ほぼ使用されていません。
AGA治療に使用する用量と降圧薬として使用する用量が異なるため、安全であると主張するには、長期使用ので安全性のデータが存在しません。現状、AGA治療薬に転用するには、慎重にならざるおえません。
ミノキシジル『外用薬』は、アメリカ食品医薬品局FDAが初めて男性型脱毛症治療薬として認可した薬剤です。
血管内皮成長因子vascular endothelial growth factor (VEGF) やプロスタグランディンを増加させることが知られており、これが、ヘアサイクルにおいて成長期を延長し、休止期を短縮させます。これによって、増毛効果が得られます。
世界的には、ミノキシジル2%製剤または5%製剤が認可されており、1mlを1日2回塗布します。用量依存性の効果が確認されており、2%製剤と比較し、より高用量である5%製剤の方が効果高くなっています。しかし、5%製剤の方が刺激が強いため、痒みなどの皮膚局所症状が強く出現する可能性があります。
10%や15%など、より高濃度のミノキシジル外用薬は、未承認薬です。品質的な保証がありません。
ミノキシジルは、高血圧の治療薬として1970年代に開発された、古いタイプの降圧剤です。ミノキシジルは、血管平滑筋のカリウムチャンネルに作用し、血管拡張させることで、降圧作用を示します。高血圧治療薬として一部の国々で承認されていますが、古典的な薬剤で、現在、ほぼ使用されていません。
使用されない理由は、長期使用に伴う危険性があるからです。長期に使用する事で、心臓肥大や、心拍数や心拍出量の増加から来る心臓の疲弊を招き、心臓疾患を誘発する可能性があります。将来、重大な健康被害を招く可能性があります。そのため、本来の適応である高血圧においても、ほとんど使用されていません。
つまり、安易にAGA治療に転用すべき薬剤ではありません。
ミノキシジルは、本来は降圧薬ですが、現代では、ほぼ使うことのない古典的な降圧薬です。
別項で述べたような、ミノキシジル特有の副作用もありますが、基本的に、急速に血圧を変化させる薬は使用しません。その理由は、血圧の変化が、脳血管疾患や心臓血管疾患を誘発するからです。血圧は緩徐に変化させないと危険です。ミノキシジルの内服薬は、血圧を変動させるため、危険が伴います。
例えばですが、かつては、高血圧緊急症に頻用されたニフェジピンの舌下投与ですが、脳卒中のリスクを数倍に高めるとし、現代では、逆に禁忌となっています。
別項でも何度も説明していますが、ミノキシジルの内服薬は、男性型脱毛症AGA治療薬として、全世界で承認されていません。
降圧薬として承認されてますが、ほぼ、使用されていません。ミノキシジルの内服には、重大な健康被害が生じるため、他のタイプの降圧薬の最大用量に十分に反応しない耐性高血圧症の患者にのみ、使用されています。
降圧薬と脱毛症治療薬とで使用する用量が異なるため安全であるという主張もありますが、長期に使用した場合のデータはありません。多くの研究報告は、最長でも3年程度の観察期間です。男性型脱毛症は、必要があれば10年以上治療を継続します。10年以上使用した場合における安全性を示すデータはありません。
AGA治療として使用される用量のミノキシジルが、心拍数を増加させるとする報告もあります。
そのため、現時点では、安易に手を出して良い薬剤ではありません。
参照:Low dose oral minoxidil and the conundrum of cardiovascular complications
Dermatol Online J. 2023 Aug 15;29(4).
ミノキシジルは、AGA治療のターゲットであるジヒドロテストステロンに影響する薬剤では無いため、単独での発毛効果は限界があります。ミノキシジルの単独治療では、およそ3割の方が無効だったとする報告があります報告があります。外用薬も内服薬も同様です。
外用薬と内服薬で効果を比較した場合、内服薬の方が発毛効果が高い傾向にあります。直接比較した報告では、ミノキシジル5%外用薬は、ミノキシジル1mgの内服治療と同程度の発毛効果としています。
副作用については、ミノキシジル外用薬は世界各国で承認されるくらいですので、大きな副作用はなく、安心して使用できます。塗布されたミノキシジルの99%以上は、頭皮内に止まり、全身に循環することはありません(全身の副作用は無い)。主な副作用は、全員に生じるわけではありませんが、局所の”過敏症”が挙げられます。
ミノキシジルを内服した場合は、全身性の副作用が懸念されます。長期使用に伴う懸念事項として、心拍数の増加が挙げられます。将来の心疾患のリスクにつながる可能性があります。
AGA治療薬としての長期の使用実績がないため、はっきりお答えできません。
『低用量だから副作用の問題は無い』とするのは、やや無責任な印象があります。実際に、ミノキシジル1mgの服用で心拍数がおよそ5%増加するとする報告もあります。わずかな変化と思われるかもしれませんが、長期に内服した場合の影響は無視できません。 循環器領域では、心不全治療や高血圧診療では、心拍数の増加する薬剤は予後を悪化させるため御法度です。
AGA治療は長期に渡ります。その効果と副作用を正しく理解した上で治療して下さい。
ミノキシジル内服薬を処方している医療機関に直接ご質問ください。
池袋スカイクリニックとしては、長期の安全性が確認されるまでは、ミノキシジル内服薬を処方するつもりはありません。
日本の制度では、医師の申請があれば、それが、本物であろうが、偽物であろうが関係なく、輸入が可能です。
基本的には許可制ではなく、申請制とお考えください。”申請に対し単純に受け付けている”だけです。
厚生局が発行する「輸入確認証」をもって、”厚生労働省認可”とする広告もありますが、品質の保証ではありません。
その為、正規品なのか偽造品なのかは、公的に保証されていません。薬害が生じた場合も、医薬品副作用被害救済制度が適応されないばかりか、恐らくは、自己責任ということになり、処方した医療機関も保証してくれません。
海外製ミノキシジルの処方は違法ではありません。
医師には、治療における絶大な権限が与えられています。治療に必要と判断されれば、麻薬や偽薬(プラセボ)の使用も許されています。
ただし、治療にあたって、インフォームドコンセントは必要と考えます。
日本語では、”説明と同意”と訳されます。つまり、
など、説明義務があると考えます。
池袋スカイクリニックでは、皆様に、納得していただいた上で治療をしていただきたいと考えます。些細な疑問でも、ご質問があればお尋ねください。
池袋スカイクリニック
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