IIEF-5スコア|EDのセルフチェック|池袋スカイクリニック

IIEF-5スコア|EDのセルフチェック

池袋スカイクリニック

EDセルフチェック|IIEF-5|EHS

IIEF-5|International Index of Erectile Function

国際勃起機能スコア(IIEF-5)

IIEF-5スコアで勃起機能EDセルフチェック

IIEF-5スコアによる勃起機能の評価

 最も頻用されているEDのセルフチェックは、ここでも紹介しているIIEF-5スコアです。本来は、15の質問からなるIIEFスコアが元になっています。IIEF-5スコアは、 5つの質問によって簡易化されたもので、IIEFスコアと、良く相関するとされています。

 ED治療薬による治療指標にも使用されており、治療前後のIIEF-5スコアは、男性の性満足感を非常によく表現していることが指摘されています。

より詳細な15問からならIIEFスコアもありますが、こちらは、ED外の評価であったり、研究目的に使用します。ご興味のある方はチェックしてみて下さい。

IIEFスコアは女性の満足度とも相関する

 性行為はパートナーと行うため、男性の性機能だけでなく、女性への影響も考慮すべきです。

ある報告では、男性の勃起不全指標であるIIEF-5と、女性性機能障害の指標であるFSFI(FemaleSexualFunctionIndex) と相関があるとしています。 十分な勃起の継続と膣内へ挿入してから射精に至るまでの所用時間は、 女性の膣内オーガズムと関係しています。最近増加傾向にある、女性の性的絶頂の障害に対しても、膣刺激によるオーガズムを得ることは、 予防効果も有り、重要視されています。

性機能の満足感は性機能以外の様々な満足感と関連している事が示され、 これは、男女ともに共通であったことが示されています。

EDは女性の性機能障害に繋がり、ED治療は女性の満足度を向上させる

女性による男性の勃起機能の評価|IIEF-5スコア

女性による男性の勃起機能を評価する試みもあります。

そこで最も多く用いられるのは、IIEFスケールになります。

男性によるIIEFスコアによる”男性自身の性機能評価”と、女性による同ツールを用いた”女性から見た男性パートナーの性機能評価”は似通っており、 本ツールは、男女ともに共通した指標になり得るのではと考えられています。男性が勃起に自信が無いと感じているのであれば、女性も同様に、パートナーの勃起力に不満があることを示唆しています。

また、女性の膣刺激によるオーガズムとIIEFスコアにも関連性が有るのではないかと、注目されております。このことは、勃起機能に対する感じ方が、男性と女性と同一であることを示します。

EDと女性パートナーとQOL(生活の質)

男性のED治療は女性の性機能障害を改善しQOLを向上させる

ペニスを膣内へ挿入した性行為頻度とオーガズム(女性を含む)は、 心身共に健康であることを示す、一つの指標として認識されています。これを得るには十分な勃起力が男性には必要とされます。

男女の性機能に関する認識として、男性のEDは女性へも影響し、適切なED治療は、女性の性機能障害をも改善すると、最近では考えられています。

ED治療は、男性の性交渉の満足感を向上するだけでなく、 その他の生活面での充実をもたらすことを他項でご紹介していますが、 最近の報告では、EDである事は、配偶者の女性が性的満足感を得られないのは当然とし、その不満は、 日常の結婚生活にも及ぼすことを指摘しています。

このことから、EDの指標は、単に勃起硬度、性的満足感に注目するのでなく、 仕事や日常生活の充実度、パートナーへの影響も考慮すべきものと考えられます。

IIEF-5スコアは、性機能以外の満足度等を評価する生活満足度スケール(LifeSatisfactionScale)と相関しているとされます。

膣性交の頻度

男女ともに、膣内に陰茎を挿入した性交渉頻度は、性的満足感だけでなく、 パートナーとの間のリレーションシップに満足感を与えています。さらに、女性に限れば、オーガズムを得ることは、性的な満足と、日常的な満足感を得る事と相関します。

世界的には、女性の満足感(男性もですが)は、膣内への陰茎を挿入した性交頻度とその質が関連していることは共通認識となっています。

何より勃起硬度が重要

IIEF-5スコアは、あらゆる満足感を反映しています。IIEF-5スコアは、男女ともに生活を充実させます。このスコアを改善するには、膣内へのペニスを挿入に成功したセックスの頻度が重要であり、 ペニスの硬度が大切です。
女性を満足させたいのであれば、膣オーガズムが重要で、やはり、ペニスの硬度が大切になります。男性の勃起機能は、女性の性満足感に直結します。

バイアグラなどED治療薬は、IIEF-5スコアを改善します。

ED治療は、単に男性の勃起力の改善にとどまるのではなく、治療の意義が広範囲に及ぶことになります。

ED治療薬はIIEFスコアを改善する

全てのED治療薬は、治験の段階で、IIEFスコアで、その勃起改善効果が評価されています。ここで使用されているのは、簡易版であるIIEF-5スコアではなく、元来のIIEFスコア(各項目5点満点)です。

例えばですが、シルデナフィル50mgであれば、

Q3. 挿入を試みたとき、パートナーに挿入できた頻度はどのくらいですか? に対して、1.68が4.16に改善。

Q4. 挿入後、性交の完了まで勃起を維持できた頻度はどのくらいですか? は、1.32から3.84に改善しています。

バルデナフィルタダラフィルも同様にIIEFスコアで評価され、改善が得られています。5点が最高点となるので、かなりの勃起機能の改善が認められていると言えます。

IIEFスコアにつきましても、下記にご用意しています。ご興味のある方はチェックしてみて下さい。

参照:

(1)International Index of Erectile Function (IIEF) scores generated by men or female partners correlate equally well with own satisfaction (sexual, partnership, life, and mental health)

J Sex Med. 2011 May;8(5):1404-10.

(2)The assessment of sexual functions in women with male partners complaining of erectile dysfunction: does treatment of male sexual dysfunction improve female partner’s sexual functions?

J Sex Marital Ther. 2004 Oct-Dec;30(5):333-41.

(3)Development and evaluation of an abridged, 5-item version of the International Index of Erectile Function (IIEF-5) as a diagnostic tool for erectile dysfunction

Int J Impot Res. 1999 Dec;11(6):319-26.

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erection hardness score|EHS

EHSは、1998年に開発され、勃起硬度を定量化する方法として、広く使用されています。 特にEHSは、自信、自己評価、性行為における満足度と、非常に相関しているとされています。ED治療薬は、勃起硬度測定評価EHS(Erection Hardness Score)を有意に改善させます。

このEHSは、国際勃起機能スコアIIEFとも相関いたしています。

膣性交の成功率は、このEHSのgrade3で、およそ60%、grade3.5で78.5%、grade4で93.1%とされています。

ED治療薬は、勃起硬度をEHSで1〜2段階改善します。

また、マスターベーションにおける勃起硬度の評価が、EHSでgrade3〜4を示す場合は、器質性EDを否定できるともされています。

EHSは簡便な勃起機能EDセルフチェックのツール

「あなたは自分の勃起硬度をどのように評価しますか?」という質問に対して、
グレード0: 陰茎は大きくならない
グレード1: 陰茎は大きくなるが、硬くはない
グレード2: 陰茎は硬いが、挿入に十分なほどではない
グレード3: 陰茎は挿入には十分硬いが、完全には硬くはない
グレード4: 陰茎は完全に硬く、硬直している

上記のいずれかを回答します。
グレード0−2は明らかにEDです。
グレード3であっても満足な性交に支障があればED治療の対象となります。

* EHS … Erection Hardness Score

参照:

(1)The erection hardness score and its relationship to successful sexual intercourse

J Sex Med. 2008 Oct;5(10):2374-80.

(2)Validation of the erection hardness score

J Sex Med . 2007 Nov;4(6):1626-34.

(3)Erection Hardness Score in Masturbation Can Serve as a Preliminary Screening Tool for Organic Erectile Dysfunction

Urology. 2023 Dec:182:149-154.

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International Index of Erectile Function|IIEF

IIEF-5スコアの大元となるIIEFスコアは、『勃起機能ドメイン』、『オーガズム機能ドメイン』、『性欲ドメイン』、『性交満足度ドメイン』、『全体的な満足度ドメイン』の、5つのドメインから構成されます。

ED治療薬の対象と考えるのは、『勃起機能ドメイン』の低い例です。勃起機能の評価はIIEF-5とほぼ同様です。

全ての合計点を評価するというよりも、各ドメインの点数を評価します。そのため、その他の性機能のチェックをしたい場合に、行っていただくのが良いと思われます。

A. Erectile Function(勃起機能)

Q1. 性的活動中に勃起を得ることができた頻度はどのくらいですか?

Q2. 性的刺激を受けたとき、挿入に十分な硬さの勃起を得られた頻度はどのくらいですか?

Q3. 挿入を試みたとき、パートナーに挿入できた頻度はどのくらいですか?

Q4. 挿入後、性交の完了まで勃起を維持できた頻度はどのくらいですか?

Q5. 性交中、性交の完了まで勃起を維持するのはどの程度困難でしたか?

Q15. 勃起を得て維持できる自信はどの程度ですか?

B. Orgasmic Function(オーガズム機能)

Q9. 性的刺激や性交時に射精できた頻度は?

Q10. 性的刺激や性交時にオーガズム(絶頂感)を感じた頻度は?

C. Sexual Desire(性欲)

Q11. 性欲を感じた頻度はどのくらいですか?

Q12. 性欲の程度はどのくらいでしたか?

D. Intercourse Satisfaction(性交満足度)

Q6. 過去4週間で性交を試みた回数は?

Q7. 性交を試みたとき、満足のいく性交ができた頻度はどのくらいですか?

Q8. 性交をどれくらい楽しめましたか?

E. Overall Satisfaction(全体的な満足度)

Q13. あなたの性生活全体の満足度は?

Q14. パートナーとの性的関係にどの程度満足していますか?

参照:

(1)The International Index of Erectile Function (IIEF): A multidimensional scale for assessment of erectile dysfunction.

Urology . 1997 Jun;49(6):822-30.

(2)Relationship between patient self-assessment of erectile function and the erectile function domain of the International Index of Erectile Function.

Urology, 2000;56(3):477–481.

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